中学受験の直前期と入試当日にやるべきこと、やってはいけないこと、そして親ができることをお伝えします。
12月に入ると焦る気持ちで不安がいっぱいになってくる子供や保護者も多いのではないでしょうか。
ここでは、中学受験直前や当日はどのように過ごせばよいのか。追い込み期の過ごし方や勉強の方法、焦った時の対処法、親ができることについても載せています。
よかれと思ってやっていたことが、実はやってはいけないことだった…そうならないためにもぜひ最後までご覧いただいて、我が子の頑張りをサポートしてあげてください。
中学受験直前期、12月~の過ごし方
12月に入ると、「いよいよ中学受験が間近に迫ってきたな」と感じるようになります。そんな中学受験直前のこの時期、つまり12月以降にやるべきこととやってはいけないことを解説します。
やるべきこと
- 今までやってきた勉強を振り返り、総復習する
中学受験に限らず、試験直前の復習はとても大切なことです。自分がここまで積み上げてきたものを確認していきましょう。
がむしゃらに目の前の勉強に取り組んでいた時には気づかなかったことが見えてきます。また、直前に振り返ることで記憶が整理できるので、落ち着いて試験にのぞめます。
「この時期は簡単な演習問題だけやれば良い」と言われることもありますが、それではライバルに抜かされると不安に感じる子もいます。人によって今までの勉強量や志望校は異なります。
簡単な演習問題で自信をつけるのがよい子もいれば、直前に追い込んで最後にぐんと伸びる子もいるのです。
一旦立ち止まって、今の自分を客観視してみましょう。
今現在、まさに中学受験を控えた小6がいます。毎日毎日、ほとんど過去問をやって、そして間違った問題の解きなおしをしています。その繰り返しの中で、まだ穴があることや苦手分野があることが見えてきますので、そこを埋めていきます。
新しいことを覚えるインプット期間はもう終わっています。今は、これまで勉強してきたことをアウトプットする時期です。ひたすら過去問を解いて志望校の問題形式に慣れるようにしましょう。
- 模試を受けて志望校を最終決定する
12月になると、大手塾では受験前最後の模試が行われます。例えば四谷大塚だと合不合判定テストという模試が12月10日に行われました(2023年の場合)。
今までの模試の結果も見つつ、ここで最終的に志望校や併願校を決定します。
最後の模試は、入試の練習として活用することもできます。忘れ物なく受けられるか、休憩時間にきちんとトイレに行けるか、わからない問題に時間をかけすぎず次に行けるか、など本番をイメージしながら受けてください。
小6の息子は学校別サピックスオープンを受け、撃沈しました…志望校を変えるべきか、悩みに悩んでいます。模試の成績では到底受かりそうにない。。でも過去問を解くと案外できる。(最近は合格点に達している)どうすりゃいいのー!?と。そんな時は塾の先生に相談しましょう。
息子の塾の先生は先に受験がある埼玉や千葉での様子をみて、都内2月1日の受験校を考えようと、、、。まだまだ、不安が続きます。挑戦よりも手堅くいけばいいのに、と思ってしまう私です。
- 願書を準備する
志望校が決まったら願書を準備しましょう。親が用意することが多いですが、一緒に準備することをおすすめします。
願書を手にすると「この学校へ入るんだ」という気持ちがさらに大きくなり、勉強のモチベーションも上がります。
出願方法は郵送なのかインターネット出願なのか、締切は消印有効なのか必着なのか、余裕を持って確認しておきましょう。
また、願書に貼る写真は12月に入ったらすぐに用意しておくことをおすすめします。1月に入ると写真屋さんが混雑したり、バタバタして時間を確保できなくなる可能性があるので注意が必要です。
最近ではインターネット出願の学校が殆どです。その際、写真を指定する画面がでてきますので、写真はデータで用意するようにしましょう。近所の『カメラのキタムラ』ではサイズまで把握してくれていましたので、とてもスムーズでした。1つ写真データがあれば、それを使っていくつでも、複数の学校の出願に利用できますので便利ですね。
また出願の際は募集要項をよく読んで、試験日・合格発表日時・入学金の振込期限を確認し、いつまでに何をしなければいけないか、もしも不合格の場合は次にどこの学校に願書を出すのか、などスケジュールをしっかり確認しましょう。
ここは親の出番ですね。私たち保護者がへまをして子供の足を引っ張らないよう気をつけましょうね。
やってはいけないこと
- 学校を休む
体調が悪い時や発熱している時は別として、無意味に学校を休ませるのはおすすめしません。こどもには「普段通り」の生活をさせましょう。
受験勉強が間に合わないからといって学校を休んで勉強させると、こどもは大きなプレッシャーを感じます。
同級生と楽しくおしゃべりしたり、体育の授業などで体を動かすことはストレス解消につながります。ストレスやプレッシャーを与えることは避け、いつも通りの生活が送れるようにしましょう。
長女が通っていたサピックスでは受験日まで普段通りの生活をすることを推奨していました。
が、、他の塾の生徒の中には、塾の試験前に学校を休んだり、受験の1ヶ月以上も前から学校を欠席するお友達がいました。どちらが正解なのかはわかりません。
子どもの希望を聞き、自宅や塾でしっかりサポートができるなら、学校を休ませて受験勉強をすることも一つの手だとも思います。ただしその場合は、子どもの様子をよく観察して、精神的に参っていないかなどフォローしていくことがとても大切だと思います。
- 勉強を強いる
息抜きする暇もなく勉強させたり、ごろごろ漫画を読んでいることを責めたり…こどもが焦ってくれないことに親の方が焦ってしまうということがあります。
親が常に目を光らせているとこどもはリラックスできず、余計勉強に集中できなくなります。何が何でも勉強させなくては!と躍起になる気持ちはわかりますが、温かく見守ってあげることが大切です。
逆に、こどもが勉強に集中しすぎて周りが見えなくなる場合もあります。そんな時も寝る時間が遅くなっていないか、ちゃんと休憩を取っているかなどを確認してあげましょう。
まだまだ小6の子どもです。やる気になっていたり、すぐに遊びに走ってしまったりしますよね。でも、塾で先生方から発破をかけられていることと思いますので、親が勉強勉強!と言わなくても子供はわかっているはず・・(と信じている…)親は時間の管理や健康の管理をして、体調を崩すことのないようにサポートし、暖かい言葉をかけることに徹しましょう。
うちの子に「〇〇なら大丈夫!できるよ」と前向きに声を掛けましたが、「プレッシャーになるから、そういうのやめて!」と言われてしまいました。怒って勉強を強いるのもダメですが、過度な心配や期待も今の敏感な時期には気をつけた方がよいですね。
入試当日の過ごし方
入試当日はどのように過ごせば良いのでしょうか。入試当日にやるべきこと・やってはいけないことを紹介していきます。
やるべきこと
- いつも通りに朝食を取る
入試当日だからといって豪華にしたりせず、いつも通りの朝ごはんを用意しましょう。
ただでさえ緊張する当日に、いつもと違うご飯が用意されていると余計に緊張してしまいます。気合いを入れることは大切ですが、平常心を持つことも大切なのです。
- 余裕を持って行動する
電車が遅れたり、乗り換えを間違えたり、入試本番にトラブルはつきものです。そんな時でも焦らず済むように、早め早めの行動を心がけてください。
- 自分で解いたまとめノートなどを持参する
試験会場で難しい参考書や過去問などを広げている光景をよく目にします。周りの人が賢そうに見えて、始まる前から自信をなくしてしまうことも。そうならないために、試験会場へは自分でまとめたノートなどを持っていきましょう。
試験前は心がざわざわして参考書の文字が頭に入ってこないことがあります。しかし自分の字ならば、すんなり頭に入ってくるものです。他にも簡単な暗記カードなど、ぱっと見直せるようなアイテムを持っていくと安心です。
やってはいけないこと
- わからない問題に固執する
試験本番でわからない問題に直面した時、焦ってしまいますよね。頭が真っ白になってしまったら、そんな状態にもなりかねません。
しかし、ここで時間をかけすぎてしまうか、さっと飛ばして次の問題にいけるかというのは合否に大きく関わる場合があります。わからない問題や思い出せない問題に固執しても仕方ありません。
解ける問題を確実に取って、1点でも多くの点数を積み上げていくことが必要です。気持ちを切り替えて、どんどん問題を進めていきましょう。
- 休憩時間に答え合わせをする
試験の休憩時間に参考書を見るなら、前の科目ではなく次の科目にしましょう。
解いててわからなかった問題や思い出せなかった問題の答え合わせをしたくなる気持ちはわかります。しかし、今更答えがわかったところで何も変わりません。他にも間違いが見つかり落ち込んでしまうことも考えられます。
休憩時間できちんと気持ちをリセットして次の科目に全力でのぞむためにも、前の科目の答え合わせはやめましょう。
出来なかった問題や科目についてくよくよ悔やむほど勿体ないことはありません。すぐに頭を切り替えて、次の科目に力を注ぎましょう!余計なことを考えていると、今、目の前の問題まで出来なくなってしまいますよ。
また休憩時間に一斉にトイレにいくことが予測されます。みんなが動いているのと一緒に動くと、大混雑したお手洗いで焦りながら待つはめになります。
受験会場に入ったらすぐにトイレの場所を確認すること。そして休憩時間になったら、先に場所の確認をしておいたトイレに直行するのが良いと思います。
親・保護者にできること、サポートとは?
中学受験には親・保護者のサポートは必要不可欠ですが、特に受験直前期のサポートについて解説します。
- 受験当日に必要なものを用意してあげる
全て自分で用意できる子が多いと思いますが、入試本番に100%の力が発揮できるように必要なものは用意してあげましょう。(一緒に準備するのがいいですね)
あると便利なものやトラブルがあった時に使うものなどは自分で揃えるのが難しいことがあります。入試本番は、「試験以外には不安がない状態」にしてあげましょう。
- 合格が全てではないと安心させる
志望校合格のために何年も苦しい思いをして勉強してきました。だからといって、合格しないと絶対ダメ!と余計なプレッシャーを与えるのはやめましょう。
大人になれば多くの挫折や失敗を経験することがわかっていますが、小6のこどもにはまだわかりません。「志望校に合格しないと人生が終わる」と感じるこどももいます。
中学受験に失敗して地元の高校に通ったとしても、高校受験で超難関高校に入学することもできるのです。失敗しても大丈夫だよと安心させてあげることも大切です。
「やってきたことを出し切ってね!」と言うのがイイみたいですよ。「頑張って!」はプレッシャーになるお子さんもいるようです。(子どもによりますね)
私はこれまで上の子ども達をみてきて、受験は水物だと痛感しましたし、ご縁がある学校に合格をいただけるんだ、と本当に思いましたので、あまり気負い過ぎず、「いつもの通り、落ち着いてこれまでやってきたことを出してね。大丈夫!」と言ってあげたいと思っています。
- 体調管理を徹底する
入試直前に体調を崩さないように、体調管理を徹底しましょう。
例えば、早寝早起きや栄養バランスの整った食事、手洗い・うがいなどは家族全員で意識します。他にもインフルエンザの予防注射を受ける、休日の午前中は軽い運動をするなど、できることから工夫してみてください。
焦った時の対処法!
今までたくさん努力してきたからこそ、解けない問題に直面した時に、ひどく落ち込んだり焦ってしまうことがあります。焦った時の対処法を、試験当日と試験前日より前にわけて紹介します。
試験当日や試験中に焦ってしまった場合の対処法
- 深呼吸する
- いったん目を閉じる
- 問題全体をざっと見て簡単そうな問題に取り組む
- 自分に大丈夫、大丈夫と言い聞かせる
- 手を温めたり、グーパーグーパーと繰り返す
試験前日やそれより前の時期に、勉強がはかどらず焦ってしまった時の対処法
- 時間を決めて、これまでやってきた演習問題を見直す
- 身体を動かす
- おやつや漫画など、一旦勉強から離れる
- 次の日早起きしてやろうと決めて、早く寝る
ここに挙げたのはほんの一例です。
事前に「焦って集中できない時にはこれをやろう」と自分でいくつか決めておくと良いでしょう。
まとめ
中学受験直前や当日にやるべきこととやってはいけないことを紹介しました。やってはいけないことを見てみると、多くの人がやりがちなことではないでしょうか。
中学受験直前のこどもはとてもナーバスになっています。
親にできることは、入試が近くなってきても普段通りの生活が送れるようにサポートしてあげることです。受験が全て、絶対合格というようなプレッシャーを与えずに、家では安心して過ごせるようにしてあげてください。
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