中学受験を控えた6年生にとって夏休みはとても大切な期間です。
「6年生の夏休みの勉強時間ってどれくらい?」
「夏休みに過去問を何割とれていれば安心できるのか知りたい」
そんな6年生の夏休みの勉強時間や気になる過去問についてや、勉強時間を確保できない時の対処法についても紹介しています。
有意義な夏休みを過ごすために夏休み前に確認してみることをおすすめします。
中学受験6年生が夏休み前に確認するべきこと
いよいよ夏休みがやってきます。
中学受験を控えた6年生にとって夏休みはとても重要な期間です。
有意義な夏休みを過ごすために、夏休みに入る前に確認しておくべきことを3つ紹介します。
苦手分野を確認しておく
与えられたドリルをただ順番にやる、国数理社を均等に勉強する。
これは夏休みにおいては得策とは言えません。
長い夏休みに成績を確実に上げるために必要なことは、「苦手分野を確認しておく」ことです。
理科が苦手、歴史が覚えられない、ではなく、苦手分野を細かく分析していきましょう。
■×算数が苦手→○図形が苦手、特に立体がダメ
■×社会が苦手→○国会や内閣などの部分が何度聞いても覚えられない
■×理科が苦手→滑車や浮力などが理解できない
このように苦手分野を細かく絞って確認しておくことが大切です。
「夏休みに苦手な理科をやろう」では、何から始めればいいのかわからないですね。
しかし、「滑車が苦手だから、毎日1問はやろう」であれば、やるべきことが明確になります。
また、第一志望の過去問を1年分やってみるのも良いでしょう。
過去問は通常9月以降の実践として行うことが多いですが、1年分やってみることで苦手分野や出題傾向などが大まかにつかめます。
さらに、苦手とはいかないまでも自分に足りない部分が明確に見えてきます。
余裕があれば過去問をやってみて自分を客観視してみましょう。
夏休みの勉強の原動力になるのでおすすめです。
夏休みの目標を決める
次に夏休みの目標を決めましょう。
・夏期講習最後のテストで全教科80点以上取る
・夏休み期間中に400時間勉強する
目標を決める時には、目に見える形にしておくことが大切です。
「1冊」「80点」「400時間」というように具体的な数字で示すと、誰が見てもわかりやすい目標になります。
また、達成できたかできなかったかの判断がしやすくなります。まずは、上のような大きな目標を立てましょう。
さらに、他にも小さな目標もいくつか立てておくことをおすすめします。
・1週間に約70時間勉強時間を確保する。
・朝ご飯を食べるまでの時間は漢字の書き取りを行う。
目標をあまりに細かく立ててしまうことは避けてください。
「400時間勉強する」という大きな目標を立てた場合、およそ1日10時間勉強時間を確保する計算になります。
だからといって「1日10時間勉強する」としてしまうと、どうしても達成できない日が出てきてしまいます。
毎日10時間勉強できているうちは良いですが、できない日が続いてしまうと立てた目標を投げ出したくなってしまいます。
「400時間勉強する」という大きな目標を立てたなら、小さな目標は「1週間で70時間」や「10日で100時間」など柔軟に対応できる余白を残しておくと良いでしょう。
夏休みの予定を立てる
夏休み全体の目標が決まったら、最後は目標達成に向けて日々の予定を立てていきましょう。
先ほど同様に「400時間勉強する」という目標を例に解説していきます。
夏休みおそよ40日で400時間勉強するのが目標なので、「1日10時間の勉強時間を確保するため」の予定を立てます。
8時から12時まで、13時から18時まで、20時から21時まで、これで1日10時間です。
かなりハードです!
予定を詰め込みすぎると、計画倒れする可能性が高くなるので、ゆとりを持った予定を組みましょう。
机に向かうだけが勉強ではありません。
息抜きに読む本を漫画ではなく塾がおすすめしている本や歴史系の漫画にするなどすれば、休憩時間の一部も勉強にあてがうことができます。
寝る前にベッドに横になりながら地図記号を覚えたり、家族とクイズ形式で漢字の問題を出し合うのも立派な勉強です。
机に向かって行う勉強時間は30分や45分と時間を区切って予定を立てましょう。
休憩時間もきちんと予定に組み込んでください。
いざ始めてみると予定通りに進まないこともあるかと思います。その場合は、予定を詰め込みすぎていないか、勉強に集中できない要因がないかなど、親もフォローしてあげてください。
また、集中できない時は一旦切り上げて別の勉強にうつりましょう。
「決めた予定が絶対」ではなく臨機応変に変更していくことも大切です。
中学受験の6年生の夏休み勉強時間は平均どれくらい?
実際に中学受験をする6年生は、夏休みにどれくらい勉強するのでしょうか。
様々なサイトを見比べてみると1日7〜8時間程度が平均のようです。
四谷大塚では、夏期講習は1日400分とホームページに記載されています。
つまり、夏期講習をしっかりと受けることで夏休みの平均勉強時間はほぼ確保できることになります。
情報がないと、勉強時間は足りているのだろうかと不安になるかもしれません。親としては講習だけで大丈夫だろうかと心配になることもあるでしょう。
やみくもに勉強時間だけを確保しても意味がありません。
1日8時間ダラダラ勉強しているくらいなら、1日5時間目的意識を持って集中して勉強した方が確実に力になります。
平均は参考にしつつも鵜呑みにせず、こどもとしっかり相談しながらこどものペースで勉強を進めてください。
中学受験の6年生が夏休み中に過去問は何割できていればいいの?
6年生になると志望校は大体決まっていきます。そうなると過去問はいつから始めればいいのかという疑問が湧いてきます。
多くの塾では夏休み中に過去問は始めません。
6年生の夏休みは基礎の定着が大きな目標です。
苦手分野を把握してひとつひとつ確実に減らし、やればできる問題をコツコツ積み上げていく期間です。
苦手分野の把握のために1年分さらっと解いてみるのは良いかと思います。
解いてみた結果、3割しかできなかったから諦めなくてはいけないわけでもなく、9割できたからもう勉強しなくてもいいわけではありません。
勉強時間を確保することが難しいときの対処法
体調不良や急な予定が入るなどして、勉強時間を確保することが難しいときもありますね。
そんな場合の対処法について解説します。
すき間時間を活用する
前にも述べましたが、机に向かって問題集を解いたり夏期講習を受けるだけが勉強ではありません。
長い夏休み、毎日コツコツ勉強すべきとわかっていてもどうしても、なかだるみしてしまうこともあるでしょう。
その場合は、すきま時間を活用してみましょう!
自分の生活を振り返ると時間はたくさんあるものです。
すきま時間の具体例を紹介します。
■塾までの移動中(電車や車など)
■お風呂を沸かしている間
■お風呂の中
■トイレに入っている時
■食事中の会話の中で
■布団に入って寝るまで
1日24時間という時間はどう頑張っても長くなりません。
勉強時間を確保するためには、生活の中に溢れているちょっとした、すきま時間を活用していくことが大切です。
このような時間をコツコツ積み重ねていくと成績アップにつながりやすくなりますよ。
勉強時間ではなく「勉強の質」を上げる
「夏休みの間に400時間勉強する」
「1日7時間は勉強しよう」
時間は誰が見てもわかりやすい指標なので、夏休みの目標に掲げるととてもわかりやすいです。
また達成したのか達成できなかったのかも明確です。
しかし、本当に大切なのは勉強時間ではありません。
■なんとなく机に向かってなんとなく勉強した7時間
■明確な目標をもって集中して一生懸命勉強した5時間
上記の例では、2の方が圧倒的に力になっていることは容易に想像できます。
そう!
明確な目標をもって集中して一生懸命に勉強した5時間の方が圧倒的に力が付きます。
このように勉強は、
「量」も大切ですが「質」はもっと重要です。
体調や急な予定によっては思うように勉強時間を確保できないことはあります。
勉強時間が確保できない日が続くと焦りやモチベーションの低下を引き起こします。
そんな時は「量より質」と心に念じて、限られた時間をしっかり集中して勉強していきましょう。
まとめ
夏休みは、中学受験における基礎をしっかり定着させる重要な期間です。
朝から晩まで受験勉強に集中できる期間だからこそ、やったやらないで成績が大きく変わります。
時間をたくさん使えるからこそ苦手分野をひとつでも減らし、コツコツと基礎を積み重ねていくことで、9月以降の実践でも結果を出しやすくなります。
夏休みの間はまだ過去問を始める必要はありませんが、勉強の質を上げたり苦手分野を確認するのに活用するのはおすすめです。
長いようで短い6年生の夏休みを後悔のないように、しっかり集中して勉強を進めていきましょう。
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